おひとり様物語、第68話のネタバレと感想をお届けします。
様々な「おひとり様」が描かれるオムニバスストーリー。
前回は自分の気持ちが素直に言えないお一人さまでした。
そして今回は日々の忙しさで、何より大切なものを忘れかけてるおひとり様のお話です。
おひとり様物語68話のネタバレあらすじ
不摂生な生活
33歳
独身
毎日仕事にバリバリ打ち込む鈴城さん。
今日も夜遅くまでの残業です。
夜食の買い出し係に同僚は軽食を頼んでる中、鈴城さんはがっつり肉系を注文します(笑)
夜10時にハンバーガーをむさぼり、家に帰るとお風呂にも入らず、床で寝落ち。
そんな雑な生活を続けています。
35過ぎたらガタが来るとはよく言ったもので、会社の健康診断の結果に驚愕。結果は基準値オーバーでした。
今までA判定だったのに…と落ち込んでいると、先輩に怖いのはこれからよ…!と脅されちゃいます。ヾ(´゚Д゚`;)ゝ
35歳を過ぎると30歳になった時とは比べ物にならないくらい体に響くと...。
ひい~~(゚Д゚;)
だから体は大切にしようねと言われる鈴城さん。
自分を大切にできなくなったきっかけ
帰り道、イルミネーションが彩る街並みを歩きながら、ふと昔の事を思い出します。
以前付き合ってた彼との初めてのデートはクリスマス。
その彼とは沢山の時間を一緒に過ごしました。
苦手な料理も頑張って、お弁当も作ったりして、彼の事が本当に大好きだった。
だけどその彼は他の人を好きになり……。しんみり。
好きな人の要らない人になった自分。
そんな自分をいじめてた
んだ…。今の生活のありように合点がいったのでした。
自分を愛する
道を歩きながら思わず涙が…。
そこを通りかかった八百屋さんの夫婦が心配して声をかけてくれました。
恥ずかしさから勢いで何故か大根を買って帰ります(笑)
『何でこんな日に大根を買ったんだろう…』買った大根を見つめると、久しぶりに見た野菜の綺麗さ、暖かさを感じます。
久しぶりにちゃんと包丁を使い、出汁で大根を煮てみると、とても美味しい…!
体が喜んでいるのを、一口一口かみしめながら感じます。
誰も自分を愛してくれなくても、自分で自分を愛せばいいんだ、大切なことに気が付きました。
これから自分の事を好きになれると思うとドキドキ。
暖かい気持ちになります。
美しい野菜をいっぱい食べよう。
お風呂に入って体を癒そう。
大根から心を打たれた鈴城さん33歳。
明るい方へと走り出すのでした。
感想
すごく好きだった彼に「他に好きな人ができた」なんて言われた日には…絶望ですよ…。
しかも浮気とかじゃなくて。
むしろ誠実にそんな事いわれたら、気持ちのやりどころがなくなって自分の事を責めちゃいますよ…。
鈴城さんみたな女の子に共感できる人は多いのではないでしょうか。
それでなくても女子は共感力高いですからね!
自暴自棄になったら大根を買おう(笑)
恋でも仕事でも人間関係でも。
立ち直るために大根を買おう(笑)
自分で自分の事を愛するというのは大切ですよね。今の世の中には大切にできていない人の方が多い気がします。
かく言う私もその一人かも。
大根を…あ、もういい?
短編だからサクッと読み切り。
それでいて確実に心の琴線に触れる谷川史子先生おそるべしです。
お粗末様でした。