好きな人には別に好きな人がいて…
でもそれを知ってしまったきっかけが、些細なのに複雑で。
勘違いが勘違いを呼ぶ、最高に一生懸命でおバカな初恋物語の始まりです。
消えた初恋の登場人物
青木(あおき)
お人好しでピュアな男子高校生。
隣の席の天使のような女子・橋本さんに絶賛片思い中です。
想い人・橋本さんから借りた消しゴムに、自分の前の席の男子・「イダ」の名前が書かれており多いにショックを受ける。
消しゴムの名前を見てしまったことを正直に橋本さんに打ち明け、秘密にすると約束する。
ちょっとだけおバカさんで、貧乏くじを引きがちな善良な男子。
橋本さん(はしもと)さん
青木の隣の席の女の子で、青木の片思いの相手。
笑顔が可愛くて周りに気遣いができる優しい子。
恥ずかしがり屋な面もあり。
片思い(初恋)の相手がいるが、まだ思いは伝えない様子。
井田(いだ)
橋本さんの想い人。
席の並びは…青木の前で橋本さんの斜め前。
真面目で、恋愛事にはちょっと疎い。
後ろの席の青木(男)が落とした消しゴムに、自分の名前が書かれているのを見てしまいにわかにパニック。
あらすじ
主人公の青木は、隣の席の橋本さんに片思い中。天使のような笑顔に癒される毎日を送っていました。
ある日、青木は消しゴムを忘れてしまい、優しい橋本さんに貸してもらうことに。
初恋相手から借りた消しゴムは神々しさまで感じるほど。なのにうっかり落としてしまい、ケースの下に「イダくん(ハート)」と書かれているのを目撃してしまうのでした。
女子の間ではやってるおまじない的なやつー。
好きな人の名前を消しゴムにかいておくやつー。
青木の初恋相手の好きな人は、自分の前の席の男子・井田でした。
傷心のあまり、再び青木は「イダくん(ハート)」消しゴムを落としてしまい当の井田君に拾ってもらうことになります。
よりによって井田君本人に「イダくん(ハート)」消しゴムを拾ってもらった青木!
注:どっちも男
……お前、それって?
ばっちり「イダくん(ハート)」を見られてしまった青木は、とっさに俺んじゃないと説明しかけてやめます。
だって橋本さんの秘めた片思いを勝手にばらすわけにはいかないから。
そこで、思わずウソをついちゃいます。
なんだかもうこの時点ですでにかなりコントっぽい面白さがあります。
その後…、橋本さんには消しゴムの中身を見てしまったことを正直に伝え、消しゴムの秘密を守ることを約束したお人好しの青木は、あえて井田への誤解は解かず、橋本さんの恋の応援に徹することに…。
かたや井田の方では、男友達だった青木が実は自分のことが好き!(←誤解だけど)この事態に静かに大パニック。
一つのクラスという小さな世界で起こる、笑えてきゅんとしちゃう初恋模様。
感想
テンポよく進む話は展開も面白く、読む手が止まらなくなっちゃいます。特に青木の愛すべきおバカさかげんと、ピュアで一生懸命なところが面白くてかわいくて、つい応援してしまいます。
今後、どのような方向に話が進んでいくのかが楽しみな作品です。