「あせとせっけん」は多汗症に悩む女子社員と、彼女の匂いに惹かれた石鹸プランナーが繰り広げるラブコメディです。
今回はそんな「あせとせっけん」の1話あらすじに沿った作品紹介と魅力を紹介します。
あせとせっけんのあらすじ
八重島麻子は化粧品・バス用品メーカー、リリアドロップの経理部に勤務する26歳のOL。
子供の頃から汗をかきやすい体質でからかわれて育ったことから、自分の体臭にコンプレックスを持っていました。
そんなある朝、社内で見知らぬ男性に「あなたのにおいを嗅ぎたい」と言われてびっくりします。
名取幸太郎と名乗った男は、同じ会社の商品開発部でプランナーをしていると自己紹介しました。
商品開発のインスピレーションになるので定期的ににおいを嗅がせて欲しいと言われた麻子はドン引きしますが、会社のためと言われると断りきれず、毎朝においを嗅がせることになってしまうのでした。
そのうちに、麻子が幸せを感じたときに発散するにおいが一番いいと気付く名取。
においを嗅ぐ、嗅がせるという行為を続けているうちに、二人の間に仕事上の関係を超えたつながりが生まれて行くのでした。
商品開発に関係がなくなっても会い続けたいと考えるようになった二人は、ある出来事をきっかけに結ばれることになります。
こうして「におい」が結ぶラブストーリーが幕を開けるのでした。
あせとせっけんの魅力
魅力1:絵で「におい」を描くコミック
香りや匂いは恋愛の中でもそれなりに大事なものですが、実際ににおいを出すことはできないため、これまで漫画で「におい」の要素はそれほど描かれては来ませんでした。そういう意味で、『あせとせっけん』は描き方だけでいいにおいを表現しているという、大胆な挑戦をしている作品です。
麻子の香りを嗅ぐ名取のリアクションを観ていると、紙面から匂いが漂ってくるはずはないのに、「こういう匂いなのかな」と想像が浮かび上がってくるくらいです。
魅力2:ちょっとエロいラブコメ
2人は出会ったときから「匂い」で結ばれていました。
香太郎に押し切られ自分の匂いを嗅がれることになった麻子ですが、彼女はとても恥じらいのある女性で、さらに汗をかきすぎることをコンプレックスに感じています。
電車に乗っても町中を歩いても、周りの人に臭く思われてないか常に気を配って過ごしている。そんな麻子さんが一番恥ずかしいと思っている”体臭”を嗅ぐ香太郎。この構図が羞恥プレイが入っててちょっとエロいんです。
この構図だけで終わってしまうと、香太郎が変態っぽくて心配ですが彼はとっても心根がまっすぐな好青年。
いつも麻子を大事に考え、2人で足並みをそろえて寄り添っていく姿も見所です。
さいごに
人より汗かきなせいで子供の頃は「汗子」等と呼ばれてからかわれていた麻子は、自己主張が苦手な性格です。そんな麻子のコンプレックスを香太郎が真正面から肯定していき、彼女も少しずつ前向きになっていきます。
本作は自分を好きになれなかった女性が恋愛により自信を取り戻す回復・成長の物語でもあるのです。
香太郎と麻子の2人だけでも楽しめる作品ですが、2人を見守る会社の面々もかなり魅力的!飽きる暇のない作品です。