ゼノ達の作戦は、金髪美女ルーナを千空の船に侵入させ、ターゲットである『Dr.大樹』を狙撃すること。
ゼノは最小限の被害で戦闘を決着させる、狙撃こそ最もエレガントな科学的戦闘だと言っていました。
狙撃手であるスタンリーは、科学のリーダーであるDr.大樹が甲板に誘導されルーナからの合図が来るまで待つつもりです。
既にスタンリーは大量の水を用意していますが、その耐久戦を考慮した上での行動でした。
その間千空達の情報担当である北東西南達は、全人類復活に向け敵にも聞こえるようにラジオを放送します。
科学バトルの勝利の鍵は「情報」です。
龍水も7割ルーナをスパイと判断していますが、「情報が貰えればいい」千空と「全部欲しい」の龍水。考え方が噛み合う2人は問題無いと言います。
一方ルーナは自分がスパイだとバレていないと思っているのか、スパイとしてのミッションを遂行しようと意気込みます。
しかし千空チームの意外と多く、その中からリーダーの大樹を見つけるのは至難の業です。
ルーナは自分はデキる女と言い聞かせます。
Dr.大樹は誰なのか?露骨に聞く訳にも行かないので、ルーナは独自のプロファイリングを頼りに探すことにします。
一人で大勢を率いて、このストーンワールドで科学を発展させた知性溢れる努力家。
こんなの自分好みの男だ!とルーナは考えます。
つまり、ルーナは自分好みの男を探せばいいと考えたわけです。
しかしスパイである自分の前にそう易々と現れるはずがない。
そう思っていた矢先に、杠があっさり大樹の名前を呼んだので簡単に大樹の存在が判明しました。
あまりにも簡単に分かってしまったのと、あまりにも自分の想像と違いすぎて驚き固まるルーナ。
しかし、科学作業に専念していてそう簡単に甲板に出てこないだろう。とルーナは大樹を甲板に誘き寄せる作戦を考えようとします。
しかし、またもや大樹はあっさり甲板に出ていってしまいました。
あまりにも簡単に任務が進行していき拍子抜けするルーナですが、ここで大樹を指刺せば任務が完了するとハッと気がつきます。
そこでルーナはスタンリーに合図を出そうとしますが、不自然な綺麗すぎる千空がルーナに話しかけます。
それを見たみんなは、綺麗な千空は遠回しにゼノの情報を引き出そうとしたのかと思いました。
しかし、綺麗な千空は「ゼノの情報よこせ」とどストレートに聞いてしまいます。
それを見兼ねた龍水とフランソワはみんなが好きであろうアイスクリームを作り、ルーナの心を開かせようと提案します。
材料は至ってシンプルで、ミルクと砂糖とゼラチン、それからバニラエッセンスが必要です。
ゼラチンは葛粉で代用しますが、バニラはアメリカには生えないので科学で合成します。
オゾンを発生させ、月桂樹のエキスを水酸化ナトリウムで煮込みオゾンを混ぜ合わせればバニラエッセンスが合成できます。
あとはそれを冷やしながらまぜるだけ。
ルーナは思わずその作業に見入っていましたが、自分の任務を思い出し大樹を指さそうとしますが、ニッキーに阻止されてしまいます。
あとはフランソワがソフトクリームをコーンに盛り付けて完成です。
それを食べたルーナや他の全員はその美味しさに思わず涙を流します。
ルーナはバニラエッセンスの存在に驚きますが、それに対し千空は、無いなら有機化学で世界に無いものをつくるしかないと言いました。
ルーナは一瞬ときめきますが、千空が科学のリーダーだと知らないので自分のタイプなはずが無いと思いとどまります。
そしてルーナは上から目線でアイスを褒めるために思わず、ゼノの言葉を借りれば「エレガントだ」と言ってしまいました。
千空はそれを聞いて目の色が変わり、ルーナにゼノは元NASAの人間かと尋ねますが、それに驚いたルーナは、なぜ知っているのかとさらにバラしてしまいます。
なんとDr.ゼノは千空のはじまりのロケット作りの師匠だったのです。