「東京タラレバ娘」や「海月姫」など数々の作品がメディア化されている東村アキコの漫画「美食探偵 明智五郎」をご紹介します。
天才肌の美食家探偵とキッチンカーでお弁当販売をするヒロイン苺が、バディを組んで数々の事件を解決していく美食×推理ストーリー。王道の探偵モノではありますが、そこは東村作品。圧倒的なテンポの良さでばさっばさと軽快に展開していきます。
美食探偵明智五郎のあらすじ
\ あらすじ /
明智五郎は探偵で美食家。そんな彼のもとに、ある日ひとつの依頼が舞い込みます。
それは、平凡な主婦からのよくある浮気調査でした。
調査の結果、夫は昼休みになると毎日女性の家に通っていたことが分かります。
結果を報告し、依頼主を励ます五郎。しかしその後、調査対象だった夫が殺された事件を目にした五郎は、彼女が犯人だと確信します。
彼女を呼び出し真相を探る五郎でしたが、彼女はその後、五郎の目の前で崖から身を投げてしまいます。数日後、五郎のもとに差出人マグダラのマリアのエアメールが届きます。マリアこそが彼女だと直感する五郎。マリアは五郎に再び会うべく、殺意を抱える人を手引きするようになっていくのでした。
今作も東村アキコワールド全開
東村アキコ先生といえば、これまで様々なジャンルの作品が発表されています。
自叙伝からラブストーリー、歴史モノから子育てエッセイ、そして今回ご紹介した探偵モノまで、ここまで多彩なジャンルの漫画を描いて、しかもそれが全てヒットしているパターンは珍しいのではないでしょうか。
ジャンルは違えど共通するのはテンポの良さ。読者が置いてけぼりになるギリギリのスピードとノリとツッコミの速さが、作品の魅力であり最大の特徴です。
謎解きの難易度も難しすぎず軽すぎずちょうどいいし、キャラもそれぞれが立っていて面白い。
明智五郎とマリアの関係も、ホームズとアイリーン・アドラーのようで気になります。
正直、もっと本格的なミステリー漫画やグルメ漫画は既にあります。しかし、漫画ならではの娯楽性、スイスイ読めるちょうどいい気楽さ・楽しさが今の時代にぴったりなのだと思います。
ドラマと見比べても面白い!
これまで、数々の作品がメディア化されてきた東村アキコの漫画。
原作とメディア化、1つの作品で2度楽しめるのも魅力です。
「美食探偵 明智五郎」もドラマ化されて好評でしたから、ドラマと漫画と比較しながら見るのも良いかも知れません。
ドラマで主演の明智五郎役の中村倫也さんは少しイメージしていたより若いけど…、マリア役の小池栄子さんはあてがきしたのでは?と思うほどはまり役です!
グルメシーンも見どころのひとつですね。
感想
どんなジャンルでもしっかりちゃっかり面白い。
見事に外さないのが東村アキコ漫画のイメージです。
定番の探偵ものというのもあって「美食探偵 明智五郎」は斬新さを感じるジャンルではありませんでしたが、気が付けば1巻、2巻‥と手が伸びてしまう…。
東村アキコ先生のセンスにより単純に読み物として面白く出来上がっています。
とにかくスイスイ読める。読みやすく楽しめる漫画です。